毎日使う管理画面で、迷わせないための工夫

コラム 文:代表 深井 聖広

作ったのに、現場で使われなくなるシステムがあります。その多くは、機能が足りないのではなく、使う人が迷うからです。

毎日使う画面では、1回の小さな迷いが、毎日・全員の分だけ積み重なります。東京で管理画面やマイページを設計してきた中で、そしてこのサイトの体験デモを作る中で大切にしてきた工夫を、画面の見本つきでまとめました。

言葉は、社内の呼び方で

  1. 01

    項目の名前は、社内の呼び方で

    「得意先コード」と呼んでいる会社で「顧客ID」と書くと、それだけで一瞬止まります。画面の言葉は、毎日使う人が口にしている言葉に合わせます。

  2. 02

    ボタンは「何が起きるか」で名付ける

    「実行」「OK」では、押したら何が起きるかわかりません。「確認して登録」「下書きを保存」のように、押した後のことを書きます。

  3. 03

    専門用語を使わない

    「同期」「ステータス」「エクスポート」は、「最新にする」「状態」「Excelで書き出す」で十分です。

よくある画面

注文 #1024

実行 OK キャンセル

どれを押せば登録されるのか、押してみないとわからない

迷わない画面

注文 #1024

確認して登録 下書きを保存 登録しないで閉じる

押すと何が起きるかが、ボタンに書いてある。押すべきボタンは1つだけ目立つ

よく使う作業は、1画面で終わる

  • 一覧から、そのまま

    よく使う作業は、一覧の画面から直接できるように。詳しい画面を開いて、戻って、また開く、を減らします。

  • 次に押すボタンを、1つだけ目立たせる

    同じ強さのボタンが並ぶと迷います。いま押すべきボタンだけを、色の付いたボタンにします。

  • 入力の順番は、紙と同じに

    今まで紙の伝票で書いていた順番と、画面の入力の順番をそろえると、覚え直す必要がありません。

間違えにくく、間違えても戻れる

  1. 01

    候補を出す

    商品名や取引先は、数文字打てば候補が出るように。打ち間違いと表記の揺れが、同時になくなります。

  2. 02

    ありえない値に、その場で気づかせる

    数量が0、納期が今日より前、いつもの10倍の注文。送る前に「本当にいいですか」と知らせます。

  3. 03

    消す前に確かめ、消しても戻せる

    大事なデータを消すボタンは離れた場所に置き、押したら確認を。できれば、しばらくは元に戻せるようにします。

  4. 04

    色だけで伝えない

    赤=要確認、緑=済み、だけでは、色の見分けにくい人や、白黒で印刷したときに伝わりません。色と一緒に言葉を添えます。

よくある画面

入力エラーがあります

どこが、なぜ違うのか、どう直せばいいのかがわからない

迷わない画面

要確認納期が今日(10/26)より前になっています。11/20 の打ち間違いではありませんか?

入力欄のすぐ下に、理由と直し方を言葉で。色だけに頼らず「要確認」と書く

STOP WHEN UNSURE

迷ったら、止まる

自動の処理やAIを組み込むときは、自信のない所で黙って進まず、印を付けて止まり、人に選んでもらう作りにします。手書きで読みにくい数字、言い直しがあった時刻、施設の情報にない質問。黙って間違えるより、迷ったら止まるほうが、安心して毎日使えます。

この「止まり方」は、体験デモでそのまま試せます

スマホとパソコンで、役割を分ける

現場は、スマホで入力だけ

  • 大きなボタン、少ない項目
  • 手袋のままでも押せる大きさ
  • 話して入力、写真で送る、も選べる

事務所は、パソコンで一覧と集計

  • たくさんの行を一度に見る
  • 絞り込み・並べ替え・Excelへの書き出し
  • 確認と承認

同じ画面を、スマホとパソコンの両方で無理に使わせない。使う場所と人に合わせて、見せるものを変えます。

作る前に、使う人と一緒に

  1. 01

    毎日使う人の作業を、横で見る

    話を聞くだけではわからない「ここで毎回メモを見ている」「ここで電話がかかってくる」が、見えてきます。

  2. 02

    実際の画面に近い試作で確かめる

    説明の資料より、触れる試作。使う人に操作してもらうと、迷う所はすぐにわかります。

  3. 03

    使う人に、決めてもらう所を残す

    画面の言葉や並び順は、使う人の意見で決めます。納得していない画面は、使われません。

システムを作る人と、画面をデザインする人が別々だと、「動くけれど使いにくい」ものになりがちです。両方をひとりで担当するのは、このためです。

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「使われていない画面」を、見せてください

今お使いのシステムやExcelの画面を見ながら、どこで迷っているか、どう直せば使われるかをお伝えします。

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