LPのファーストビューで、本当に大切なこと

コラム 文:代表 深井 聖広

LP(1枚で商品やサービスを紹介するページ)を、数多く手がけてきました。その中で、お客さまとのやり取りでいちばん感じてきたことがあります。それは、うまくいかないLPの多くが、デザインの腕ではなく「何を載せて、何を載せないか」でつまずいている、ということです。

いちばん大事なファーストビュー(最初に見える画面)を中心に、現場で何度も話してきたことをまとめました。

ファーストビューは、簡潔に

ページを見る人の目は、最初の画面に集まります。視線の動きを調べた研究では、次のような結果でした。

  • 57%

    最初の画面を見ている時間

  • 74%

    最初の2画面を見ている時間

出典:Nielsen Norman Group「Scrolling and Attention」(2018年。約13万回の視線の記録を分析)

「3秒で決まる」は本当?

「ファーストビューの3秒で、読むかどうかが決まる」とよく言われますが、確かな出典は見つかりませんでした。ただ、上の研究のとおり、見る人の時間の半分以上が最初の画面に使われるのは確かです。だからこそ、ここに何を置くかが大切です。

「あれも載せたい」が、読む人を迷わせる

いちばん多い相談は、「これも載せたい、あれも載せたい」です。実績も、受賞歴も、キャンペーンも、全部最初に見せたい。気持ちはよくわかります。でも、全部を同じ強さで見せると、読む人は「結局、何が言いたいの?」となって、何も覚えずに帰ってしまいます。

よくある画面

全部が目立とうとして、どれも目に入らない。何の会社かも、どこを押せばいいかもわからない

伝わる画面

ひと言・1枚の画像・ボタン1つ。誰の何がどうなるのかが、ひと目でわかる

ファーストビューに置くのは、次の3つだけで十分です。ほかのことは、下のブロックで伝えれば大丈夫です。

  1. 1

    ひと言

    誰の、何が、どうなるのか。読む人の言葉で、短く。

  2. 2

    1枚の画像

    ひと言を、目で見てわかるように支えるもの。

  3. 3

    次の行動

    押してほしいボタンを1つ。何が起きるかを書いて。

記憶に残るのは、読む人の言葉

キャッチーな言葉は、記憶に残ります。ただし、キャッチーとは「奇抜」ではなく、「読む人が、自分のことだと思える」こと。業界の言葉や飾りの言葉より、読む人がふだん使っている言葉で、具体的に書くほうが刺さります。

  • よくある言葉 業務効率化ソリューションで、DXを推進 伝わる言葉 紙とFAXの入力を、毎日1時間減らす
  • よくある言葉 高品質・低価格・安心のサポート 伝わる言葉 初めての方でも、届いたその日から使えます

いちばん伝えたいブロックは、見せ方を変える

ファーストビューは入口です。全部をそこで言わなくていい。その代わり、ページの中で「いちばん伝えたいブロック」(たとえば、選ばれる理由や、お客さまの声)を決めて、背景の色・余白・大きさで、ほかのブロックとはっきり見せ方を変えます。全部のブロックが同じ見た目だと、どこが大事かが伝わりません。

文字と画像のバランス

画像だけ・文字だけだと

  • 画像だけでは、何のページか伝わらない
  • 文字だけでは、読まれずに閉じられる
  • 画像の中に文字を詰め込むと、スマホでは小さくて読めず、検索エンジンにも読まれない

伝わるバランス

  • 大事な言葉は、画像ではなく文字で
  • 画像は、言葉の意味を「見てわかる」ように支える役
  • 1つのブロックに、伝えることは1つ

「やりたいこと」と「伝えたいこと」を混ぜない

打ち合わせでよくあるのが、「めちゃくちゃかっこいい感じにしたい」「今っぽく、3Dのキャラクターを使いたい」という希望です。ところが、よく聞くと、読んでほしい人は50〜60代。作る側のやりたいことと、読む人に伝えたいことが混ざって、いつの間にか「誰に向けたページか」を忘れてしまう。とてもよくあることです。

作る側がやりたいこと

  • かっこよくしたい
  • 今っぽくしたい
  • 3Dのキャラクターを動かしたい
  • 流行りの細い文字・淡い色で

読む人に必要なこと

  • 50〜60代の経営者
  • 老眼鏡なしでも読める文字の大きさ
  • はっきりした色の差
  • 何の会社か、すぐわかる言葉

デザインの好みは、作る側のもの。ページを見るのは、読む人です。迷ったら「読む人は、何歳で、どの端末で、どんな場面で見るか」に戻ります。

参考:高齢の利用者は大きめの文字を好み、文字の大きさ・情報の整理・色の差が使いやすさに影響するという研究があります(2022年の文献レビュー、2020年の調査)。

長ければいい、わけではない

情報をたくさん載せるほど、伝わるわけではありません。先ほどの研究でも、見る時間の4分の3は最初の2画面に集まっていました。伝えたいことを絞り、短く、わかりやすく、読む人に刺さること。足すより、削るほうがずっと難しく、ずっと効きます。

08 BUTTONS

相談のボタンは、「押したい」と思った瞬間に

  1. 1

    ボタンは、いつでも押せる場所に

    読み進めて「相談してみようかな」と思った瞬間に、ボタンが見えていること。スマホでは、画面の下に浮かぶボタン(フローティングボタン)が効きます。ただし、本文を隠さない大きさで。

  2. 2

    ボタンの言葉は、行動で

    「送信」「こちら」より、「無料で相談する」「空き日を見る」。押した後に何が起きるかがわかると、押しやすくなります。

  3. 3

    押してほしいボタンは、1種類に

    「資料請求」「電話」「LINE」「相談」が同じ強さで並ぶと、迷って何も押されません。いちばん押してほしい1つを決めます。

最後の一歩は、予約・問い合わせのフォーム

せっかくボタンを押してもらっても、フォームが長い・わかりにくいと、そこで帰ってしまいます。ネットでの買い物の手続きを調べた研究では、入力欄は平均12.8個ありましたが、6〜8個まで減らせるとされています。そして、手続きが長い・複雑という理由だけで、26%の人が購入をやめた経験がありました。

出典:Baymard Institute(2019年の調査。ネットでの買い物の手続きについての数字で、問い合わせフォームにもそのまま当てはまるとは限りません)

  • 項目は、本当に必要なものだけ

    あとで聞けることは、最初に聞かない。会社名・住所・役職などを、最初から全部必須にしない。

  • 何分で終わるかを先に伝える

    「入力は約1分」とわかるだけで、始めてもらいやすくなります。

  • 確認してから送れるように

    送る前に、入力した内容を一度に見直せる画面を。

  • 途中で消えないように

    戻る・再読み込みで入力が消えると、もう一度は入力してもらえません。

このサイトの問い合わせフォームも、必須は4項目・入力は約1分、送る前に確認でき、入力中の内容は自動で一時保存されるように作っています。問い合わせフォームを見る

CHECKLIST

LPを見直すときの、9つのチェック

押すと印が付きます(このページを開いている間だけ。保存はしません)。

0 / 9 確認済み

CONTACT

今のページの、何を削ればいいかから

ホームページやLPを一緒に見ながら、何を残して、何を削るかをお伝えします。

事例・コラムの一覧へ